『野球少年のやる気と能力を最大限に引き出す 魔法のアドバイス』 立花龍司 著
著者は千葉ロッテやニューヨーク・メッツで、コンディショニング・コーチを務めた
立花龍司さんです。ご本人も息子さんも野球経験者で、実際に親子で野球をやって来
た経験から、一緒に野球を楽しむにはどうすれば良いかが、書かれている本です。
一番印象に残ったのは、幼少期に育んだ「野球は楽しい」「野球が好き」という気持
ちは、その後の壁や困難を乗り越える上で大きな力となる、という部分です。
きつい練習に耐えるなどある程度の根性は必要だけれども、野球を長く続けて行く上
で最も大切なのは「野球が好き」という純粋な気持ちだ、と説いています。
なるほど、やっぱりそうか。「楽しむ」を行動の源泉にする事は、大切な事なんだ、
と改めて共感しました。
子供をコーチをする上での、具体的な例も書かれています。
例えば、「他の選手と比較して出来ない部分を言うのではなく、1ヶ月前や半年前の
過去の本人と比べてその成長を一緒に喜ぶ」など。
キューバの子供たちは三振しても「ナイススイング!」と褒められる環境で育つので、
伸び伸びとスケールの大きな選手が育つそうです。その他にも有益なアドバイスが色
々と有り、参考になる本でした。
一方で子供たちとの練習の中で「楽しくやる」と「遊びながらやる」とのけじめを、
どう教えて行くか、これが親としての悩みどころでもあります。