この本は、架空の埼玉県立高校の野球部を描いた青春小説です。
公立高校なので野球の強豪校ではありません。猛練習とは無縁で
ミーティング重視など独特のチーム運営をします。
練習試合すら勝てないチームで、夏の県予選では一回戦で敗退。
そんなチームが仲間同士の絆を深めて、練習を工夫して少しずつ
勝ち進めるようになってゆく、というストーリーです。
こんなセリフがあります。
「弱くたっていい。しっかりと練習をして胸を張って試合にでる。
勝てなくたって日本中の高校球児たちととつながることができる
じゃないか」 心に染みる話です。
結局、この本で作者が伝えたかったのは、野球やチームスポーツの
「楽しさ」なんじゃないかなと思います。
印象的な場面があります。
朝の練習が終わった後、空腹を満たすために学校内でご飯とみそ汁
を自炊します。これを卵かけご飯で食べるシーンがあります。
これがとにかく美味そうなんです。
皆で運動の後、こんな朝飯を食べたら美味いだろうな、こんな部活
だったら楽しいだろうなって思ってしまいます。
あとがきを書いた松井秀喜氏は、こんな事を言っています。
「野球を続けていくうえで大事にしてほしいのは、野球を愛する気持ち。
それがあれば 大変なことがあっても乗り越えていける」
さすが良いことを言います。
我々、横浜キッズも野球やチームスポーツの「楽しさ」を大切にすると
いう方針で、活動しています。
それにしても、卵かけご飯が食べたくなりました。
あー 腹減った!